防災トイレの備蓄数の目安|災害時に困らないために知っておくべき基準
大地震や台風などの災害が発生すると、水道や下水道が止まり、トイレが使えなくなる事態が起こります。実際の被災現場では「トイレが使えないこと」が、食料不足以上に強いストレスや不安を生むケースも少なくありません。防災トイレを備えていたとしても、備蓄数が足りなければ数日で使い切ってしまい、衛生環境は一気に悪化します。
結論から言うと、防災トイレは「1人あたり最低3日分、できれば7日分以上」を備蓄するのが目安です。
このページでは、防災意識の高い家族層に向けて、防災トイレの正しい備蓄数の考え方と、具体的な計算方法をわかりやすく解説します。
なぜ防災トイレは多めに備蓄する必要があるのか
災害時であっても、トイレの回数が大きく減ることはありません。むしろ、慣れない環境やストレス、食事内容の変化によって、体調を崩しやすくなることもあります。排泄を我慢することで、膀胱炎や便秘を引き起こす可能性があり、特に高齢者や子どもにとっては深刻な健康リスクにつながります。
また、排泄物を適切に処理できない状態が続くと、悪臭や感染症の原因にもなります。大規模災害では、水道や下水の復旧に1週間以上かかるケースも珍しくありません。仮説トイレもすぐに届くとは限りません。そのため、「最低限の備え」ではなく、「余裕を持った備蓄」を前提に考えることが重要です。

防災トイレの備蓄数の基本目安
1人あたりの使用回数の目安
一般的に、1人がトイレを使う回数は
1日あたり約5回
とされています。これは平常時と大きく変わらない数値であり、災害時も同様に考える必要があります。
日数別の備蓄数目安(1人分)
- 3日分:15回分
- 5日分:25回分
- 7日分:35回分
最低ラインは3日分ですが、在宅避難や復旧の遅れを想定すると、7日分を目標に備えるのが安心です。
家族人数別の防災トイレ備蓄数例
備蓄数は「1人分」ではなく、必ず家族全員分で計算する必要があります。
4人家族の場合
- 3日分:15回 × 4人 = 60回分
- 7日分:35回 × 4人 = 140回分
さらに、来客時の使用や体調不良、袋の破れや失敗を考慮すると、10〜20%多めに備えておくと安心です。

マンション・在宅避難を想定した備蓄の考え方
マンションや都市部では、建物自体は無事でも下水が使えない、排水ポンプが停止して水洗トイレが使用できないといったケースが多く見られます。その結果、避難所に行かず、自宅で生活を続ける「在宅避難」が長期化する可能性があります。
そのため、「避難所に行く前提」ではなく、自宅で1週間以上過ごす前提で防災トイレの備蓄数を考えることが重要です。マンション住まいの家庭ほど、防災トイレの備蓄数は多めに見積もる必要があります。
備蓄するのは「防災トイレ本体」だけではない

防災トイレは、本体や凝固剤だけを用意しても、セット内容が不足していれば使えません。最低限そろえておきたいのは次のようなアイテムです。
- 凝固剤(使用回数分)
- 汚物袋(凝固剤と同数以上)
- 予備袋(二重用)
- 使い捨て手袋
- 消臭袋・消臭剤
特に汚物袋は、破れや結び損ねなどの失敗を想定し、多めに準備しておくことが大切です。
よくある防災トイレ備蓄の失敗例
防災トイレの備蓄では、次のような失敗がよく見られます。
- 「1箱買えば安心」と思い、回数を確認していない
- 家族人数分で計算していない
- 子どもや高齢者の使用回数を考慮していない
- 凝固剤と汚物袋の数が合っていない
防災トイレは、数が足りなければ意味を成しません。
まとめ|防災トイレは「数」で安心が決まる
防災トイレの備蓄は、
- 1人あたり1日約5回が目安
- 最低3日分、できれば7日分を備蓄
- 家族人数 × 日数で具体的に計算
- 失敗や予備分を含めて少し多めに用意
という考え方が基本です。
今日できる対策として、今ある防災トイレが「何回分なのか」「家族人数に対して足りているか」を確認してみましょう。防災トイレは、備蓄数を把握してこそ、本当に役立つ備えになります。
